【新唐人2011年12月1日付ニュース】9月と10月は、中国の住宅市場にとって、悪夢のような2ヶ月でした。たとえば内モンゴル自治区のオルドス市。住宅価格が7割近くも下がり、街はさながら「ゴーストタウン」のようです。しかも専門家は、オルドス市は決して特別な例ではないと述べ、バブル崩壊を警告します。
「中国企業報」はオルドス市市民の話として、ゴーストタウンと化したオルドス市は、住宅価格が低迷していると報道。すでに去年と比べて7割近くも下がりました。
たとえば、1平方メートル当たり1万元ほどだったある中古マンションが、今ではたったの3750元です。
「ゴーストタウン」は、アメリカの週刊誌「タイム」がオルドス市中南部の新興住宅地を形容した呼び名です。地元政府が170億元あまりを投じた、32平方キロの住宅地ですが、人口は少なく、供給過剰。夜が更けると確かに人影のない「ゴーストタウン」さながらです。
「財新網」はこのゴーストタウンについて、人為的な不動産バブルが作り出したと指摘。最新のデータによると、オルドス市民は、一人平均して3軒から4軒の住宅を所有し、住宅所有率はほぼ100%。今の住宅を消化するには、もう新たに住宅を建てない条件で、人口増加率が200%に伸びないと達成できません。しかし、オルドス市の地理的条件や生活環境から、それはほぼ不可能です。
住宅は売れないのに、外部から不動産業者がオルドス市に次々と参入しています。ますます売れなくなり、価格を下げるしか選択肢はありません。
北京師範大学 段紹訳氏
「住宅価格がこれほど高く、空き家がこれほど多いのに、まだ住宅建設に投資する、これは誤りです。不動産による中国経済の損失はバブル崩壊が生んだのではなく、過去の過った投資が生みました。今 市場が冷静になって、爆発しただけです」
しかし地元当局は、住宅市場の値崩れなど、でたらめにすぎないと一蹴(いっしゅう)します。
ある中国人記者は地元取材を実施。多くの住宅販売センターはがらがらでした。オルドス市の不動産サイトの責任者、劉さんによると、実際の値下がり幅は20%から30%ぐらい。まだ値下げをしない開発業者もいるそうです。
それでもオルドス市の住宅の値崩れは時間の問題だと、関係者は見ています。不動産の評論家も警告を発します。「これ以上、市場にそむき、民意にそむくなら、来年の今頃は、オルドス市のような現象が広がっていく。結果は深刻だ」
専門家は、そもそも需要のあまりなかったオルドス市に大量の家を建てたのは、投機のためであり、値崩れは必然だったと述べます。
北京師範大学 段紹訳氏
「市場が冷静になっただけです。ここの住宅はそれほど価値がなく、バブルが一人歩きしたので、早く崩壊したほうが良いです。非理性的な発展は多くの資源を浪費し、資金が必要な所に行かなくなり、資源が必要な所にも行きません」
別の専門家も、オルドス市で住宅価格が7割下がったのは、おかしくないと述べます。
米サウスカロライナ大学 謝田教授
「オルドス市ではしばらく前から空き家が目立ちました。価格暴落もおかしくありません。続いて住目すべきは他のゴーストタウン化です。河南省の鄭州も住宅地が過剰です。これは特別な例ではなく、さらに大きな嵐がもうすぐ訪れます」
さらに謝田教授は、中国の不動産は投資する価値がないとまでいいきります。現在の中国当局の政策では、使用権しか買えず、家賃を払っているのも同然。それなのに、土地と住宅の財産権を買える先進国よりも、価格はずっと割高なのが現状です。
新唐人テレビがお伝えしました。
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